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【赤ちゃんライオンが可愛すぎる!】映画「ミアとホワイトライオン 奇跡の1300⽇」

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 2021年2月26日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて、映画「ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日」が公開となりました。大人のホワイトライオンは綺麗でカッコよく神秘的ですし、赤ちゃんはとっても可愛いですよね!そんな本作について紹介していきたいと思います。(ネタバレはしていないので、安心してご覧ください)

公式HPより

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概要

公式HPより

 11歳の少女と、クリスマスの日にやってきた小さなホワイトライオンのチャーリーがはぐくむ友情、そして家族の再生を通して、南アフリカの社会問題を写し出す作品。監督を務めたのは映画『アラン・デュカス 宮廷のレストラン』など、多くのドキュメンタリー作品を⼿掛けるジル・ド・メストル。撮影には動物研究家で保護活動家のケヴィン・リチャードソンも参加し、CGなしで実際に3年を超える年⽉をかけて映像を完成させた。主⼈公・ミアには、300⼈以上が参加したオーディションから抜てきされたダニア・デ・ヴィラーズ。また、ミアの⺟親・アリス役で、幅広い役柄をこなし、近年では映画監督としても才能を発揮している⼥優のメラニー・ロランなどが出演した。

あらすじ

公式HPより

 ライオンファーム経営のために家族で南アフリカに移った11歳のミアは、心に病を抱える兄・ミックにかかりきりの母、仕事に追われる父の中で、孤独を感じていた。南アフリカでの生活に馴染めない日々が続く中、クリスマスの日にファームにホワイトライオンのチャーリーが生まれた。初めは心を閉ざしていたミアだったが、まとわり付いてくる小さなチャーリーの世話をし、共に成長していくうちに互いに特別な友情で結ばれていくー。

公式HPより

 3年の時が過ぎ、チャーリーの存在はファームにとっても観光客を呼べる重要な存在となっていた。
そんなある日、ミアは父親が隠していた驚きの事実を知る。父親は囲いの中で野生動物をハンティングする「缶詰狩り」の業者にファームで育てたライオンを売っていたのだ。チャーリーを救うため、ミアはあらゆる危険に立ち向かいながら、ティムババティ野生保護区を目指し、南アフリカを横断しようと試みる。

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アフリカにおけるトロフィー・ハンティング/缶詰狩りとは

公式HPより

 本作のテーマとなっている「缶詰狩り」。日本ではあまり聞き馴染みのない「トロフィー・ハンティング」と「缶詰狩り」の違いや南アフリカにおける実情について、アフリカなど海外の狩猟現場でフィールドワークをおこない、人と野生動物の共存について研究されている九州大学基幹教育院の安田章人准教授が解説。

 トロフィー・ハンティングとは、トロフィー(獲物の角などから作られる狩猟記念品)や娯楽の獲得を目的とした狩猟である。A. ヘミングウェイの作品に登場するようなトロフィー・ハンティングは、決して過去のものではなく、欧米を中心としたハンターたちによって、現在も活発に世界中でおこなわれている。そのなかでも、特にハンターたちに今も昔も「故郷」あるいは、「メッカ」とされているのが、アフリカ大陸である。なかでも、南アフリカ共和国はアフリカ最大のトロフィーハンティング産業国であり、「ビッグ・ファイブ」と呼ばれるライオンとヒョウ、ゾウ、サイ、バッファローのすべてをハンティングすることができる唯一の国である。

 トロフィー・ハンティングのなかでも、最も特徴的であり、物議を醸しているものが、缶詰狩り(Canned hunting)である。缶詰狩りは、トロフィー・ハンティングと同様に娯楽とトロフィーを目的とした狩猟であるが、人工的に繁殖させた(野生)動物を囲いの中に放ち、なんの苦労もなくハンターはそれを仕留めることができるようにしている。つまり、本来、獲物を得るために必要な追跡をなくし、引き金を引くか、矢を放つかだけでよい。そのため、缶詰狩りには、野生動物がその素晴らしい身体能力で逃げ切るか、あるいはハンターの技量と運が勝るかという駆け引き、いわゆる「フェア・チェイス(Fair chase)」の精神と倫理性が欠けており、動物愛護団体だけではなく、同じハンターからも批判が集中している。

 では、なぜ、缶詰狩り、あるいはそれを含めたトロフィー・ハンティングは、アフリカから消えないのか?それは、映画のなかで、ミアの父親が語っていたように、それが産業として確立しているためである。南部アフリカでは、1960年~70年代に野生動物の所有権および消費的利用による収入の獲得権が土地所有者に与えられた結果、家畜の牧場から野生動物の繁殖場(game ranch)への転換が進んだ。その結果、南アフリカ共和国には、2004年の時点で、170万頭以上の野生動物が生息する5000の繁殖場と4000の家畜と野生動物が混ざった牧場があり、そこを舞台にしたトロフィー・ハンティングあるいは缶詰狩りによって、年間350億円以上の収益と、1700人以上の雇用機会が生み出されているという。

アフリカにおけるトロフィー・ハンティング/缶詰狩り
安田 章人

本作の見どころ

 なんとこの映画には、CGが使われていないとのこと。3年以上かけて撮影されたCGなしのリアルな少女とライオンの友情物語は必見です!